オーストラリア■エアーズロック・シドニーTop日程荷物-1--2-/【3】/-4--5--6-

3日め//お弁当とサンライズ/ 【エアーズロック登山】/ 麓お散歩バスの窓からの景色とお昼
いざヘリコプタービジターセンターとお買い物ビールとサンセット夕食と星空






◆◇◆ 3日め/エアーズロック ◆◇◆

そして登山。ラッキー!登山口が開いてる!!



バスの窓から。
サンライズビューポイントから、今度は登山口へ向かう。バスで10分ほど。






木々の間から見えるエアーズロック。圧倒される大きさ・・・。




このとき、登れるかな、登山口開いてるかな、とドキドキしてた。ここまで来たからには やっぱり登りたい。358mからの景色を、一面の地平線を眺めたい。


登れる!
近づくとガイドさんの声「人が見えます!登ってます!皆さん登れますよ!」ここ2日連続で 登山口は閉じられていたそう。嬉しい!バスを降りてまずはトイレに行くことにする。
とにかく寒い。小走りで行く。

オーストラリアに行く前にいろんなHPを見た。 登山に時間制限がある場合、登山前のおトイレは重要なポイント。と、あった。 確かにそうだ。エアーズロックには当然おトイレなんてないのだから。そのときはそう思った。 ・・・本当は違った。おトイレは登山口にあったが、前日のマウントオルガ渓谷のおトイレと 違い、きちんとした水洗式だったが、・・・・遠かった。歩いても歩いても、背丈ほどの木々で おトイレがどこにあるかわからない。ひたすら小道を歩いてたどり着いたおトイレ。登山口から なななんと、200mも距離があった。幸運にも並ばず入れたが、出る頃にはすでに行列。そして 往復400m。これはかなりのタイムロスになる。そうだ、これが重要なポイントだったのだ。




写真が暗いのは、こちらが西側で日が当たらないから。
おトイレまでがとても遠い。直線で200m??木々でトイレの建物も見えないし、 最初は片道200mというのもわからなかったので、どこまで行くのか?本当に あるのか?とかなり不安でした。登山時間は2時間。次は麓散策で1時間。 もし2時間以内に戻れなければ散策は行けない。戻れない人のために散策後もう一度 登山口にバスは戻ってくるので、3時間かけてゆっくり登るということもできるけれど 麓の泉も見たいので、なんとしても2時間で戻らなければ。でもこの段階では 2時間は軽い、余裕だろうと何故か自信がありました。何を根拠に!?>自分


やっと登山口近くまで戻ってきた〜。


登山口。
画像左側には「登らないでください、命を大事にしてください」と書かれた看板あり。 簡単な山登りではないことは前日からガイドさん達が繰り返し、繰り返し言っている。そして、 そうなのだ。ここはアボリジニの聖地。出来れば登ってもらいたくない。 その気持ちはわからないわけではないけれど、でも登りたい。 ごめんなさい、と思いつつ、ここで時間もロスしてることもあり、軍手をはめて急いで出発!

最初はざらざらした岩で滑らないので、安心して登り始める。ところが鎖が見え始める頃から かなりの傾斜。本当にこれ、登るの!?登れるの!?といいつつ、登っていくが息が上がる。 靴はサイズがかなり大きいはずだけど底がしっかりしてるのでまったく滑らない。滑らないが しんどい。アキレス腱が攣りそうになることも何度か。4、5m上がるたびに休憩。鎖から少し 離れた岩にへばりつく感じ。同じツアー参加のご夫婦と声をかけあいつつ、頑張っていく。 でもこの傾斜、本当にすごい。私は高所恐怖症ではないけれど、そういう男性もツアーに 参加しており、同行者に「早く、早く」と急かされ「下見てみろよ、怖いんだぞ!」と 真剣な声で逆ギレしていた。あまりの真剣さに申し訳ないけど笑ってしまう。 「俺は怖いんだ、だけどおまえらだけで行かせるわけにいかないから行かなきゃいけないんだ!」と 何度も聞こえる。実は男らしいのである。同行者は女性2人。どうやら男性よりも年上らしい。 でも真剣にビビってるのがわかる。本当にこの急な勾配、そして左右は断崖絶壁。 日本だったら絶対登れない。登らせない。考えられない。それくらいすごい傾斜。 歩いて登ってるのか、鎖や岩にへばりつきながら登ってるのかわからなくなる。 何度かカメラ出そうかと思ったけれど帰りにゆっくり写そうと思ってやめておく。 毎年死者が出るのもわかる。心臓ばくばく。心臓に疾患のある人は禁止されるのは当然かも。 死者の中には転落が多いそうだけど心臓発作も少なからずいるそうな。 少し登ると息があがり、右足が攣りそうになる。そして休む、を繰り返し、 ここで夫に何度も呆れられながらも休憩し、なんとか鎖が終わった。たぶんここまでで40分。 かなりの時間をかけてしまった。鎖が終わった、ちょっぴりの平地では 思わず大の字になってしまった。真下が見えないくらいのすごい傾斜だった。
真っ青な空が、すごく近い気がした。
風もつよくなってきた。登り始めは西側だから直射日光は当たらず涼しかったが 登るにつれて日があたる。帽子は取ってください、カツラも取ってください、 帽子もカツラも確実に飛ばされます、とガイドさんが言ってたけど納得。 帽子をたたんでバッグにいれて、お水もらって少し飲んで、また登りだす。 確か、鎖場が過ぎたら平坦な道が続く・・・・らしい、と、言い聞かせながら。 岩に白いペイントがあり、それを目印に進めばいい。だけど!どこが平坦!? 何故ここに鎖がない!?というところが何箇所かあり、四つんばいになったり、 よじ登ったり、夫に引っ張り上げてもらったり、通りすがりの外人さんや 日本人に助けてもらいつつ進んでいく。幅1m、左右は断崖絶壁なんてのも当たり前。 もうこのあたりから感覚がおかしくなっていく。 通常では考えられない傾斜でも、フリークライミングのような場所でも、 さっきの鎖場よりマシよね〜、はっはっは、安全だわ、 などと思ってしまう。いやいや、十分危険だってば!気ぃ抜いたら落ちて死んじゃうってば! 鎖場越えたら楽ってガイドブックにあるけどあれ嘘だってば!
途中、時間を気にして夫が「引き返すか?」と聞いてくる。鎖場が思ったより 時間がかかったため、残り2/3、そして復路はあまり余裕がないらしい。 傷つけたらいやなので時計は外してきたが、ケータイ見てみると確かに 時間が・・・・でもここまで来たからには頂上までいく。いざとなったら 麓散策を諦める。そう決めて、また歩き出す。相変わらずどこが平坦だよ!? みたいなアップダウンを繰り返し、頭の中ではそろそろ平井堅が歌いだす。 (「世界の中心で愛を叫ぶ」のロケ地は、エアーズロックではなく、 ここから離れたキングスキャニオンなんだけど。でもって映画もドラマも原作も 内容もキャストもちーっとも知らないんだけど。「瞳を閉じて」かその映画のPVで このあたりの景色が映ってたことだけしか覚えてないんだけど) そして強い風。吹き飛ばされたら断崖絶壁をおちて終わりである。 「風が強いから気をつけろ」と夫が言うので「体重あるから大丈夫〜」と ふざけて言ったら通りすがりの外人さんに笑顔で「Yeah!」といわれてしまった。 ・・・・・。私らの会話をわかって言ったとは思えないがすごいタイミングだった。 日本に帰ったらダイエットしよう。そう思いつつ、また歩き始める。 息はあがるし、足は痛いし、暑いし、風は強いし、全然楽じゃない。 なのになんで歩いてるんだろう?平井堅の歌と平行してこんなことばかり 考えていた。どこが頂上なのか、あとどれくらいあるのかさっぱりわからない。


私。
どこまで行ったら頂上なの!?と疑いながら写してみた。


地層がタテになっているのがわかる。この1段で、何年なんだろう・・・


オルガ。
遠くにオルガが見える。拡大しました。


そして、そして・・・。


頂上!
やっと着いた、やっと、やっと着いた!!!


頂上だよ・・・。
寄り添うというより、風が強くて夫は盾。(^^;;; 本当にねー、笑っちゃうくらい(ナチュラルハイ?)すんごい風です。

アボリジニの人達が、登山を忌み嫌うのは、ただ、自分達の聖地に足を踏み入れないで、という ことだけでなく、ここで怪我した人達の痛みも共有するから、というのもあるそうです。誰も痛い思いを しないで、誰も怪我しないで、そういう気持ちもあって、だそうです。まぁ私がどんくさいせいもあるかも しれませんが5/20現在、左足にまだ青あざあります。ええ。エアーズロックでフリークライミング もどきで出来たあざです。ぶつけた私が悪いんですけどね。

じっとしてるのも大変なような風を受けて、なにもさえぎるもののない場所で風と日光を受けて、 エアコンや空調設備や天井や壁のない場所に立って、・・・・・・中国の黄龍や九賽溝で見たような、そこで 意識したような、人間の気持ちや努力ではどうしようもない、人間の気持ちや努力とはまったく関係のない 自然のど真ん中にいる。

エアーズロックはパワースポットでもあるという。勇気がわいてきたり、癒されたり。私は癒されたか? すごい達成感はあったけど、それ以外は、どうかな(^^;;


あら。
嬉しくて気がつかなかった。逆さまだわ、こりゃ。ああ、でも嬉しい。声かけあったご夫婦も 少し遅れて到着。やっと着きましたね、やっと頂上ですね。お互いお疲れ様、おめでとうを言い合う。




青い空、すごい風だけど気持ちいい。頭の中では平井堅。大音響で「瞳を閉じて」がまわってる感じ。 すごい達成感。頑張った甲斐があった、この空気、この眺め。地平線は360度。


白い点々。
この白い点々がルートをしめすもの。早い人達はもう帰りはじめている。




すごい風を受けながら、すごい眺めを楽しむ。大の字にもなった。頂上だよ、エアーズロックの てっぺんだよ、と自分に言ってみる。叶う夢もあるんだ。叶わない夢もあるけど、叶う夢だって あるんだ。


オルガと。
すんごい風を受けて髪の毛がすんごい状態になってる私とオルガ。しばらく眺めを楽しんで、 空を見上げて、風を受けていたが、そろそろ時間が迫ってる。名残惜しいけど降りることにする。 もう少しいたい気もするけど、日差しがどんどん暑くなる。日陰もないここに長時間いるのは 熱射病や日射病の危険もある。あまり長居はしないでくださいとガイドさんにも言われている。 あの傾斜といいこの日差しといい、まったくなんてとこだよエアーズロック。 そう考えると、登るのは危険きわまりないところだった。


まだ残ってる人達。
頂上にまだ残ってる人達。同じバスの人もいれば違う人もいる。この時間帯は殆ど日本人です、と ガイドさんが言ったとおり。外人さん達は、日の出をゆっくり楽しんで、それから登るのだそう。 ううむ、日の出の後速攻で登り始めたほうが、日差しが弱いうちにきつい鎖場を登れるから 効率的ではあるけれど、それでは日の出をじっくりゆっくり楽しめない。


本当に本当に、こんな景色、初めて。そして平井堅の歌が感動を盛り上げてくれた(^^;;
オーストラリアは夢のひとつで、すでに前日朝には着いてたのでその時点で夢は叶ったわけなのだけど エアーズロックのこの頂上で、実感がわいた感じ・・・叶う夢もあるんだ。改めて、自分に言ってみた。










こうして見たら。
そんなにアップダウンがあるようには見えないけれど、実はある。点線が途切れてるところは すんごいアップダウンだったりする。帰り道はだいぶん慣れたのかマヒしきってるのか、 フリークライミング状態でも黙々と頑張れた。
ええ、この時点は、写真撮る余裕がある場所、ちゅうことです。






頂上が遠い。
もう、頂上が遠い。少し歩いてはちょっと立ち止まる。雲ひとつない空。358mは決して 高いとはいえないけれど(だって酸素たっぷりあるもん。クスコとは違うもん) すごい達成感。




私。
時間がない、急げといわれて降りていく。帰り道、へろへろになって頂上に向かう日本人に 声かける。「もうすぐですよ〜」「本当に!?頑張ります〜」


オルガ。




私。
だいぶん端っこまで来た。でもまだ鎖場は見えない。ここは、後からわかるけど、この後行くウォーキングの 先にある泉の真上だった。すんごい風で髪の毛がばさばさの私。






すぐ真下を写したつもりでも小さい私の影。この傾斜はこの影の小ささから計算してください>理系のアナタ


いつになったら鎖場まで戻るのか?この登山行は片道900m弱。これってどういう測り方!? 往復2時間、それでも2kmないの!?信じられません。


穴ぼこがあった。時々、膝が笑ってるのがわかる。登りのときほどじゃないけれど、足が何度も 攣りそうになる。日ごろの運動不足がよくわかります。ウォーキング諦めてゆっくり降りるかと 夫に言われたけれど、この容赦ない日差しと暑さにも耐えられなくなるだろう。頑張って 時間に間に合うよう降りることにする。


やっと鎖場。
やっと鎖場まで戻ってきた。小さく、小さくバスも見える。見えるけど!だけど! これを登ってきたわけ?私!?高所恐怖症の人、本気で怖いだろうなとしみじみ思った。
この時点で残り15分。はい、間に合うかどうかぎりぎり。結局ここから20分かかり、 バスは10分待って次に移動したわけですが・・・・ここから早く降りれたのは、たぶん私達が 高所恐怖症じゃないから。この傾斜、高所恐怖症じゃない私らでもちょっとビビるくらいです。 いくらナチュラルハイでも、壊れてしまえってくらいでも。

あ、行きで本気で逆ギレしてたおにいさん、私らより少し遅れて頂上に到着してました。 死にそうな顔してました。それでも同行者の女性二人に「ちゃんと水飲めよ、おまえら俺より 年なんだから」と言ってました。元気いっぱいの女性二人でしたが素直にお水飲んでました。 死にそうでもちゃんと気遣うおにいさん、えらいわ〜。高所恐怖症ですんごい顔してたけど やっぱり男らしいのです。でも帰り道も怖くて泣いただろうなぁ(^^;;


私。
軍手のイボイボを逆にはめて、後ろ向きになって猿のように鎖を伝っておりていきます。こりゃ楽チン。 途中、登ってる外人さん達と行きかうたび、目が合うたびにに笑顔、笑顔で励ます。「Smile♪」。 相手もたいてい素晴らしい笑顔で答えてくれる。しかしこれから登るとなると、頂上に到達する頃には 暑さで干上がってしまうのでは・・・と本気で心配。


今度は下から。
でっかいサイズの軍手でカエル指になってる私より、右上のこの傾斜を見てください。 冗談じゃない傾斜でしょぉ?そして冗談じゃない距離でしょぉ!?


バスの窓から。
よくぞあれを登ったよ・・・えらいよアタシ・・・。 バスに戻ったら、ガイドさんと運転手さんがおしぼりと麦茶を用意してくれていた。 どえらいハエ祭りの中、おしぼりで手や首ふいて(顔もふきたいっっっ)、麦茶いただいて、バスに戻る。 運転手さんはオーストラリア人で「おしごり、むごちゃ」と何度もみんなに声をかけてくれた。 Nさんの彼のだぁ様を思い出す。だぁ様もオーストラリア人。だぁ様はお土産を「おみやぎ」というそうな。 なんてほほえましいと思いつつ、バスの中からゆっくり、エアーズロックを見上げていた。
それにしても降りてきたらばすごいハエ。ハエ。ハエ。



2日め◆3日め//お弁当とサンライズ/ 【エアーズロック登山】/ 麓お散歩バスの窓からの景色とお昼
いざヘリコプタービジターセンターとお買い物ビールとサンセット夕食と星空4日め