2003.01.25
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今年初の歌舞伎は大阪松竹座、仁左様。
ああやっぱり仁左様が一番。吉も鴈治郎もいいけど私はやっぱり仁左様。
月初めにいっぱい仕事を休んでしまったので今回は土曜日。残念なことに3列目。とても前方ではあるのだが、かぶりつきではない。私と舞台の間に人がいる。そう思うだけでかぶりつきに慣れた贅沢な私は気分が暗くなるのだ。
舞台を楽しむなら3列めか4列めがいいと言う。花道も楽しめるから。でもね、でもね、私はかぶりつきでオペラグラス使って仁左さまの毛穴まで見たいのぉーーー!!
着物を着るつもりだったが、3列めじゃ目立たないよな・・・と洋服にした。白の紬を着ようと思っていたのだが、これは来年にしよう。
今回は松竹座デビューのカバコと行く。
最近カバコはお引越しをして、JR友達ではなくなってしまった。
ヨドバシに行きたい夫と梅田に車で出て私はカバコの引越し祝いを買って、地下鉄で難波に向かう。
今回はお弁当を作っていない。着いたら、以前に美也子さんと一緒に買ったお寿司もいいな、それともフンパツして劇場内のお弁当にしようかな、一回だけ食べた生マグロ弁当もいいよな、そんなことを考えながら電車に降りたら携帯に着信記録が。カバコである。難波に着いたら電話しようね、と約束していたのでもう着いたのか、早いもんだ、いつも遅刻してヤキモキさせるのに、えらいぞカバコ、と思いつつ電話してみたら「ここはどこ〜!?」知るかいな!!!!!!!
とりあえず地上に出て近くの目印を聞きながら移動。結構近くにいたようで、無事、カバコ発見。松竹座に向かった。日頃殆ど難波に来ることはないので迷子になったら困ってしまうのだ。無事に会えてよかったよカバコ。
お弁当は迷って迷って、美味しいお寿司にした。うふふふー。劇場に入り番付を買に売店に行く。南座に比べてグッズも豊富だし、嬉しくて色々見ていたら仁左さまの手拭があった。こーれは買わなくてはなりません。番付と手拭を買って満足、満足。カバコも番付を買う。
仁左さまのグッズは襲名Tシャツやトレーナーも写真たてもあった。Tシャツはこないだ買ったからもういいの。ハンカチは仁左さまのは無かった。残念。風呂敷がある。仁左さまの名前入り!!・・・・でも、今月は貧乏だし、一度に買ってしまうと次の楽しみがないので、悩んで悩んで悩んだが、今回はあきらめる。春か、夏に、買おう。
席に着く。3列め、舞台中央の席はカバコに譲った。私って優しい。かぶりつきなら譲らないところなのだが。私とカバコの前は着物姿の人。どうやら関係者らしい。なにやら着物を着た人がお礼の挨拶にきたり、話がそれっぽかったり。ううむ、こいつらのせいで私はかぶりつきに座れなかったのか。悔しい。と思ってるうちに舞台はすぐ始まる。
灯落ち 柝鳴り響き 幕あがる。しょっぱなから仁左さまなのよ!!
カバコの前に座ってる人、爆睡。いいのか2列目なのに。ああモッタイナイ。1列でも前に行きたい私、寝るなら帰れ!といいたいのを我慢、我慢。
私の前の人はやたらと咳をする。うるさい、うるさい、帰れ!と言いたいのをこれまた我慢。私、今日は荒れてるわ・・・。
仁左さま登場!!
ああああああステキ、ステキ。紫がこれまたよくお似合いになること。
出てる間中拍手していたい気分である。いつも最後まで拍手していたのは私でござります仁左さま!
前回より贔屓になった秀太郎もいる、声が好きな孝太郎もいる。こないだ浮気がバレた扇雀もいる。梅玉もいる。なかなかいい滑り出しじゃないの!
仁左さま、今回は勇ましい役。でも兄の頭蓋骨を踏むのを拒否したくせに、どうしてその頭蓋骨で敵を殴るの?いくら仁左さまでもあれば解せないわ、私。
戸板倒し、枯木倒しなどの荒業もあると聞いていたが戸板倒しはなかった。番付には写真が載ってるのに、無かった。お体のお具合でもお悪いのかしら、と思わず「お」ばかりつけてしまう。一幕殆ど出ずっぱりの仁左様、ああステキ。ああ背が高い、ああ美しい。後ろから支えるのは弥十郎。これまた私の好きな人。でかくて淡白で暖かい顔が好き。
仁左さまを見てると瞬きする間も惜しい。ただでさえ乾燥しているのにますます目がかわいてしまう。ああでも一瞬でも惜しい。今回仁左さまとは4、5回、目が合った。嬉しいいいいいいいい。3列めでも結構大丈夫なのね!でも私と舞台の間に誰か存在するのは許せない。次回はやっぱり平日にしよう。
仰向けに倒れた仁左さまの鼻の穴も見える。鼻が高いから、しっかり見えてしまうのよね、でも鼻の穴の形まで美しい。オペラグラスでのぞきながらほぉっとため息ついてしまう私。秀太郎も大活躍!この人顔は綺麗じゃないのにどうしてこんなに綺麗に見えるのかしら。動きがとても綺麗。梅玉と孝太郎が花道にいて観客が花道に注目しても安心してほっといて舞台中央の仁左さまを眺められるが、秀太郎が花道にいると、中央の仁左さまも気になり、花道の秀太郎も気になり、とても困った状態になる。
ラスト、仁左さまは倒れ、階段をずるずると滑っていく。ああああ助けて抱き起こしてさしあげたいいいい。しかしこれが枯木倒し?何かが違う気がする・・・。
仁左さまとサヨナラし、30分の休憩。
結局爆睡女性は一度も目を覚まさず。失礼じゃないのか、この態度は?
舞台写真を注文し、再度売店を覗く。カバコ、カレンダーを購入。
席に戻ってお寿司を食べる。ウマイウマイ。
次は魁春の白拍子花子。
忘れていたがそういえば今回は魁春の襲名披露だった。5月の南座で口上も聞いてたし、全然襲名披露ってことをド忘れしてた。
所化に孝太郎だの弥十郎だの梅玉だの鴈雀だの、結構たくさん出てる。みんな盛り上げてあげてるのねぇ。
道成寺は、以前菊五郎親子の「二人道成寺」を見たし、TVで歌右衛門も見たし、玉三郎も見た。それぞれちょっとづつ違う。一番よかったのは勿論歌右衛門だが、実際に舞台で見た菊五郎もよかった。魁春は、うーん、緊張してる感じが強くて、特別よかったとは思わなかったが、悪いわけではなかった。手拭を投げたがGETできず。所化が後でもう一度投げるだろう、その時にもらおうと思ってたのだけど投げなかった。気前よくないのねん。
毬をつくところがすごく好きなんだけど魁春では毬が見えなかったぞ。
白拍子花子の間に、席をたつ人がちらほら。襲名なんだから、最後まできっちり見てあげればいいのに。拍手もとても少なかった。
今度は20分の休憩。
写真を受け取り、代金を払う。あああの風呂敷、まだ気になる。うーんうーん。でもあきらめる。あれは、次回。
パックのコーヒーを買って席に戻る。さ、次は鴈治郎、「曽根崎心中」よ!
結構これはメインだと思うのだが、席についてみると前列の席が空いている・・・。着物爆睡女性はいるが、かぶりつきで2席ほどあいている。何故?
「この世の名残。夜も名残。死ににゆく身をたとふれば 仇しが原の道の霜。一足づつに消えてゆく。夢の夢こそ あはれなれ。」この文章の解釈についておやびんとメールを交わしたことを思い出す。よーし、最後は所作をしっかり見てやろうじゃないの。
お初は鴈治郎。この役を50年、演じ続けているのだそうな。相変わらず可愛らしい。丸い顔。徳平衛は鴈雀。親子である。もうそっくり!扇雀よりも鴈雀のほうがずっと鴈治郎に似ている。顔をあわせるシーンなどそっくりすぎておかしい。でも鴈雀、この役とてもいい。とても似合ってて、とてもいい。
鴈治郎とは今回もしっかり何度も目があいました。でもひんむいたりはしない。飽きたか?
鴈治郎には土踏まずがない。今回発見した。仁左さまの素足はとても綺麗で、勿論綺麗な土踏まずがある。鴈治郎のぽってりした赤ちゃんみたいな脚につい笑ってしまった。
最後、心中のシーン。件の場面では上を見たり、下を見たり、2度ほど繰り返す。これかい。
ちょっと興ざめだなぁと思いながら見ていると、最後は見詰め合って終わってしまった。刺さないのかー!?
刺せっ、刺さんかーいっ!!
あっという間に終わってしまった。
全然退屈しなかったが、やっぱりもっと仁左さまを見ていたかったな・・・。
次はいつ大阪に来るのかな。
でも年の初めに仁左さまに会えてよかった。満足、満足。
美也子たん、美也子たんのお母様ありがとうございました。
美也子たん、今度はカバコと3人で行こうねー!
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