6月1日、NHK大阪ホールにて京劇を観ました。
「上海京劇・白蛇伝」
まったく予備知識なしで観ました。
チケットはさるお方からのプレゼント。おおおおおーーーーーーい。S席でかぶりつきの2席だよおおおおお。
まったく、どんなお礼すればいいのだか・・・

とにかく夕方6時半開演。
土曜日だったので尼崎に夫婦揃って仕事に行った後、車で行きました。
地下が駐車場になっていて、街中の割りには安い。
建物は歴史博物館が隣接されていたり、NHKの見学ホールもあったり、なかなか楽しそうだったけれど時間が遅かったせいでどこももう閉まってました。
劇場はその4階だったのですが、エスカレーターもエレベーターもあがれないようになっていて、1階にある喫茶店は既に満席。タバコを買いに建物の外に出てった夫を待ちながら、ガラス張りの外に見える大坂城をぼーっと見てました。
6時になり、ようやく、4階へ。
席も決まっているし、急ぐことはないので、パンフレットを買って主役の女の人の生写真を横目に見ながら席にいくと本当にまん前のかぶりつき。アイヤー。
こりゃすごい。席も木枠&固めのクッションで、さすが新しいだけのことはあるやね、床の絨毯もまだまだ綺麗。 重々しい緞帳を見てると暗くなり、いよいよ開演!

するすると緞帳が上がり、ドライアイスがうようよと流れてくる。以前市川おサルの歌舞伎の舞台でドライアイスまみれになり、視界真っ白という状態になったことがあるが、今回は、ドライアイスも床を薄く流れる程度。品があるわねぇ、奥床しいわねぇ、と、思ってると、日本語で解説が入った。我眉山で修行を積んだ白蛇と青蛇は・・・てな感じである。音楽が聞こえる。おお?舞台上手奥に、ネットの囲いがあり、その中で演奏している。民族楽器をかかえた兄ちゃんの姿が見えた。オペラグラスで除いてみたらば、兄ちゃん、ポロシャツだった。何故ネットの囲いがあるんだ?譜面台はやっぱり世界共通なあの形。と、歌声。おおおお、どこにいるんだ?歌詞なのか、舞台の両側に字幕が流れる。縦書きである。明朝体である。なんだか、読みにくい。かぶりつきなものだから、両側どちらを見るにしてもちょっと大変。それよりも役者さんの表情や衣装を細かく見たい。始めの何行か読んで字幕は捨てた。幸い膝に置いたパンフレットには全ての台詞が書いてある。わからなくなったらこれを見よう。そして舞台に専念する。
夫と二人でこんなところに来るのは、何年か前の文楽以来か?あんな顔して案外こういう舞台などが好きだとわかってるので安心してほったらかしにする。これってラッキーなことである。途中退屈して私に話しかけられても困るし、横でつまらなそうな顔されてもうっとうしい。それなら誘わなければよいのだが、いつもいつも友人とばかり観劇していてもなんか後ろめたい。今回気楽にお互い自分の世界に入っていけて本当にラッキー。
膝のオペラグラスを握り締め、舞台を観ていたら、青い服をきた女性がたらたらたら〜っと半分踊りながら出てきた。でっかい目!でも拍手は少ない。続いて白い服の主役登場!拍手!拍手!綺麗な人である。普段着の様子はさっき生写真で見たがそれも綺麗。顔が少し長くて、目が少し寄っていて。しかし舞台化粧した顔は栗原小巻。チャイニーズ栗原小巻は姿がよい。細くて、足が割りと長い。指もすっきりしていて、綺麗。この人幾つくらいなんだろう?
どうやら舞台の上では雨が降ってきたらしい。あり?
そこへ男性が登場。すんごい上げ底の靴を履いている。なんじゃありゃ。一応、彼はヒーローらしい。チャイニーズ小巻と恋に落ちる設定のようだ。ここでまたあり?と思う。
先週観たばかりの歌舞伎では、舞台の半分以上セットちゃうか?というくらい、セットだらけである。しかしこの上海京劇は、後ろに背景が薄く書かれた幕が張ってあるだけである。上のほうに申し訳程度にある木の枝は、どう見てもダンボール紙のハリボテみたいである。貧弱極まりない、セットである。
艪を持ったじっちゃん登場。歩いて出てきたが、あれはどうやら舟にのっているらしい。パントマイムみたいだ。波が来ればみんなの体がちゃんと順にゆれ、本当にそれらしい。桟橋に着いたらしくジャンプして飛び上がり、ロープを結わえる仕草も面白い。歌もみんな上手である。動きもなんだか独特で面白い。歩いても走っても上体が動かないのがすごい。きっと頭の上に水を入れた壷を載せてもスイスイと歩けるわね、あんた達。
次のシーンではいきなり結婚である。すごい展開である。おハナシなんだからいいじゃないかと思う反面、強引な展開にびっくり。この場ではセットが増えていた。テーブルがあり椅子があり、背景も変わっていてライトも赤である。チャイニーズ小巻も、やっぱり白だが模様の違う服装になっている。オペラグラスでまじまじと見たら綺麗な刺繍もキラキラしていた。
主演女優は綺麗で歌が上手なだけかと思っていたが、ところがどっこい!チャンバラもすごい!飛んで跳ねて刀振り回して蹴り上げる!でも何をしても優雅な動きで、この人だけではないが、舞台の人みんな、どれだけ動いても、口を閉じたまま、鼻で静かに息をしている!・・・こないだ見た歌舞伎では橋之助ってば少し槍を振り回しただけで汗だくになり、体中で息をして、口なんて全然閉じなかったぞ。天と地の差である。そして殆どの人に汗が流れてもいない。うっすら、汗がにじんでる人もいたが、主役格の人たちは汗も見えなかった。かぶりつきでオペラグラスで確認したのである、嘘じゃないぞ。すごいすごい、どんな体しているんだ、毎日どんなトレーニングをしているんだ!おまけに綺麗で優雅で歌唱力も演技力もあって存在感もある。この人達、すごすぎる!
あっという間に、舞台は、終わった。すごかった!
気持ちとしては、舞台がハネた後、優雅に、お外で夫婦で食事なんかもしちゃったりして、ワインなぞ飲みながら舞台のハナシなんかしちゃいたい気分だが、私が今、流動食しか受け付けれないためいい子して自宅に戻る。なんでもOKだったら、最近できた、谷4にあるオーガニックの創作料理店に行きたかったなー。

その夜のうちにチケットを下さったかたにお礼の電話。本当に綺麗で可愛らしい声。こんなに澄んだ声って滅多にいないぞ、でもって綺麗な喋り方。しばらくすると「なぁに言ってんだコノヤロウ」「コンチキショー」など出てくるが基本的な喋り方は美しい。
私もこんな声になりたい。品がある、この人のようになりたい、と思う。
・・・となるとまず実行しなければならないことは腕の筋力トレーニングか?しゅっしゅっ、右ストレート!



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