江戸屏風と人形。

助六と揚巻。

中村座。

床の地図。わはは、太い足。

お雛様。

7階の窓から。

チケット。

籠に乗った私。

日本橋。



1999年の秋に行くはずだった江戸東京博物館。
石川ゆりりんこ師匠から教えていただき、一緒に行くはずだった江戸東京博物館。
えーと、あのときはどうして行けなかったんだっけ?横浜でビビンバ食べてゆっくりしすぎたから? えーと、前日中華街で飲みすぎたから?私の時間の読みが甘すぎたから?えーと、えーと。でも、江戸東京博物館は行けなかったけど あの時、両国で地ビールたらふく飲んで、水上バスにも乗ったぞ。ゆりりんこ師匠とあじまじろちゃんと いっぱいおしゃべりしたぞ。

というわけで先日やっと、リベンジ。これは少し前の、ことである。
思いがけずぽかっと時間が取れたので、両国を楽しもうと、江戸東京博物館だけでなく吉良邸跡とか桐の博物館とか足袋の資料室とか いろいろ回る計画を立てた。私は足は太いが、足先の幅だけは結構細い。市販の足袋はどれも横に余裕がある。いつか足袋を 誂えてみたいと思う。足にぴったりした綺麗な足袋を履いてみたい。どんな木型や工程で作るのか、足袋の資料室はとても 気になるところ。
東京在住で、ご一緒したかった人には仕事(用事だっけ?)があるとフラれたので、結局一人で行った。
前日の夜、ワインを美味しく飲んで、ちょっとばかり睡眠不足だったけれどそれはまぁいつものこと。 いやいつも飲んでるわけじゃなくってよ。そうじゃなくってよ。
期待いっぱい元気いっぱいで電車を乗り継ぎ両国に向かった。
雨が降っていてとても寒かった。何故か朝から立ち飲み屋があいている。かーっ、熱燗でもひっかけていきたいところだけど我慢。 そして博物館に入る。入ってすぐ、ミュージアムショップが目に入った。 ここのミュージアムショップはとても充実していると以前ゆりりんこ師匠に教えていただいたとおり、 あれもこれもそれも欲しいと思うものがいっぱい。欲しいが、博物館の中にミュージアムショップは3つある。 全部見てから買おう。もう物欲炸裂。とりあえずあれとこれとそれ、これは確実に買おう、と心を決めて、まずは 1階にある江戸百景をゆっくりじっくり眺めた。
どれも面白い構図で、色もステキ。どれだけ眺めても全然飽きない。私は「神田紺屋町」が好き。この構図、好き。青が多い 配色も好き。「江戸っ子だってねぇ」「神田のンまれよっ」の影響?あはは、そうかもしれない。なんてったって日本一の大親分だからね。 結局これだけで一時間くらい楽しんだ。
次にチケットを買って上がろうと移動した先に2つめのミュージアムショップ。 チケット購入は後回しにしてまた物色。(^^;;本当にここはいいぞ〜。 だいたい購入物を絞ってから、チケット売り場へ。常設展の分だけとりあえず買う。
エレベーターで6階にあがるのだけど外国人の団体のなんと多いこと。どこに行ってもわらわら、わらわらといる。
常設展の中は大型の模型も多く、いろんな展示物はどれを見ても飽きない。展示物と一緒にある解説を読みつつ、 自分の持ってる少ない歴史の知識と照らし合わせつつ、ゆっくりゆっくり見てまわる。江戸ゾーンが私は一番面白かった。 助六や揚巻もいた。私、助六は南座で三津五郎のを見たのだけど仁左様の助六を見てみたいなぁ。中村座が関西に来たとき どうして私は行かなかったのかなぁ?今思うと本当に残念。舞台を見ながら、思い出して不思議に思う。 寛永の町人地の人形がすごくてしばらく見入ってました。江戸図屏風もすごかった。時間が許されるなら特にこの2つ、 一日見ててもきっと飽きない。人形をじっと見ていたら博物館の人が近くに来て簡単に説明してくれた。 ケンカしてるところ、スリが逃げるところ、気づかなかった人形の様子を教えてくれた。オペラグラスで覗き込む。 なんて世界!なんて世界!私は人形やぬいぐるみがちょっと苦手。家や部屋には出来るなら置きたくないし持ちたくもない。 ここの人形は1つ2つではない。なんと800体もあるのだ。 普段なら怖いとか気味悪いとか思ってしまうけれどこの世界はすごい!本当になんて世界!

その後、籠にも乗ってみる。武士用の籠は正座して乗ってたと思ってたけれど違うようだ。担当のお兄さんが説明してくれる。 ケータイで写真も撮ってくれた。優しいじゃん。実際に乗ってみるとひじかけ有り、背当有り、中も広いしなかなか快適な 乗り物だったみたい。小さい子供さん連れの家族が来たので籠を譲る。 小さな男の子は早く乗りたかったみたいで私をせかす。急いで靴を履きながら「ごめんね、オバチャン早く降りるからね」 と言ったら「お姉ちゃんだよ」と言われた。
くぅっ、アンタ、将来いい男になるよ。
とにかく寒かったし、雨も降ってるし、もう、ここで一日過ごすことに決定。吉良邸跡は次回にしよう。
フロアは2つある。全体を見てまわった後、気に入ったところを繰り返し、繰り返し見てまわる。 そして出口近くに3つめのミュージアムショップ。じっくり見て、1階に降りてから購入しようと決定。
遅めのランチを済ませる。和食のお店は外人さんでいっぱいだったのでカフェでサンドイッチと暖かいコーヒーをいただきながら 7階の窓から外を見る。東京タワーを探したけれど方角が違うのか、見えなかった。食べ終わってから、資料室へ。 資料室はまるで図書館、図書室。なんだか懐かしい雰囲気。
ここは展示室より暖房がきいていないのか、かなり寒かったのでパシュミナをひざにかけて本を読む。 浮世絵の本をたくさん見ようと思ったけれど、以前探していた歌舞伎の本を発見。発行が割と古いため 世代交代してる名前もあってピンとこないものも多々あった。でもそれはそれで面白かった。その本では仁左様のなんと お若いこと!勿論名前は孝夫となっている。・・・だけど若すぎて物足りない。この頃知ってたらファンになったか? 絶対、なっていないだろう。TVによく出る前の写真ばかり。若すぎる。なんだこの若僧は。こりゃアカン。 もしこの頃歌舞伎を見ていたら迷うことなく私は白鸚様一筋になっているだろう。今贔屓にしている菊五郎達ですら、 若すぎると思ってしまう写真ばかり。私って本当にジジ専。しみじみ思った。
歌舞伎の歴史、家の歴史、演目の解説、どれも面白く、私が今まで見た数少ない演目の見所など改めて読み直す。 次の歌舞伎は7月だけど、どんな演目になるかな。演目がわかってからこういう本を読むと面白いだろうな。
本をとっかえひっかえ眺めていたら、あっという間にここで、2時間経過。本当にあっという間!

夕方には約束があるので、そろそろお買い物ターイム。
1階にある2つのお店をまわって、いろいろ買い込む。やっぱり手拭いは外せません。Tシャツも面白いデザインがあったけれど 私はTシャツがどうも苦手。なので買わない。ポチ袋と手拭いなどなど買って、博物館を後にした。ポチ袋は早速その夜、使いました。 次の目的地に向かって、自然と足は速くなる。

また行きたいな、江戸東京博物館。


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