2年ぶりの京劇鑑賞に出かけた。
一昨年初めて上海京劇を見てその素晴らしさに開眼。
大阪で上演されるのは年に1度なので、去年も楽しみにしていたが、SARSのため来日中止、公演も中止になった。
そして今年、やっとやっと、2年越しの「孫悟空」を見ることが出来た。

夕方、シアタードラマシティに出かける。
シアタードラマシティは人でいっぱいだった。
ここに前回来たのは、まっちゃんと「おかしな二人」を観たとき。
あの時はかなり後列だったが今回はかぶりつきである。
京劇は、舞台の両側に日本語で台詞や歌の日本訳がでるので、それを読みながらであれば真ん中辺りが良いのだろうけれど私はかぶりつきのほうがいい。日本訳は殆ど読まず、膝に全ての台詞がかかれたパンフレットを広げ、時々それを読みながら舞台を見る。
なんてったって京劇は、立ち回りもすごいけれどあの表情をみるのが楽しいのだ。
目の動き、口元、眉、手、指先、歩くときのつま先などなど、細かいところが本当にすごいのだ。なので私はこれからも舞台を見るときは是非是非かぶりつきで観たいと思っている。

だけど・・・・。
今回は「孫悟空」で、メイクばっちりの孫悟空に、かぶりものの猪八戒。あうー。
孫悟空は目元キラキラのスパンコールがすごく、それはそれで面白い顔だったけれど、猿の割には動きが地味だと思ってしまった。こんなものなのかなぁ。セットは岩やら台やら、たくさんあった。それはそれでいいのだけど、うーーーん。
あらすじはわかりやすかったけれど。
唯一、白骨夫人役の人があの独特の声と動作で楽しませてくれたけれど、化けた時は別の人だったので、なーんだか、ねぇ・・・。ものたりない。

正直言って立ち回りも前回の上海京劇に比べてかなり地味。
孫悟空役の人は2度も棒を落としてやり直ししたり。あれは愛嬌のうちには入らないよねぇ。2度も落とすっていうのは、ちょっとねぇ。
もし、これが初めて観た京劇だったらどうだったろう?それでも京劇ダイスキ!って、なったかなぁ?
勿論立ち回りなどは歌舞伎などに比べればもう月とスッポン、見事なものである。元々鍛え方がちがう、というより、京劇役者は人間じゃないと思ってしまうくらいすごい。だが今回は立ち回りシーンも少なく、技も一昨年に比べかなり貧弱だった気がする。狭い舞台だったからか?わからないけれど・・。
あらすじは前回よりもわかりやすいものではあったけど、全体的に、かなり、かなり物足りない印象が残った。
2年待ったぶん期待も大きくてそのせいもあるかもしれないけれど、でも、やっぱり一昨年の上海京劇のほうが、面白くて見ごたえあったなぁ・・・。
来年に期待!上海京劇、もう一度来てーーー!!



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