(佐野次郎左衛門の台詞) 花魁 そりゃあんまりそでなかろうぜ 夜毎に変わる枕の数 浮川竹の勤めの身では 昨日に勝る今日の花と 心変わりがしたかは知らねど もう表面今夜にも 身受のことを取り決めようと 夕べも宿で寝もやらず 秋の夜長を待ちかねて 菊見がてらに廓の露 ぬれてみたさに来てみれば 案に相違の愛想づかし 籠釣瓶花街酔醒:兵庫屋八ツ橋(かごつるべさとのえいざめ:ひょうごややつはし)