櫃の蓋取れば側へ擦り寄りさし覗き、ためつすがめつややしばし打ち守りていたりしが、しだいしだいに面色変り、隙を伺いかの腕を取るとは見えしがたちまちに鬼神となって 飛び上がれば、さこそ変化逃さじと、綱はあとを追いたりける。 茨木:真柴 (いばらぎ:ましば)