◆◇◆ 7日め/カイロ〜カイロ空港 ◆◇◆ 午前中はフリータイム! のはずが、カイロ考古学博物館に行くことに。 5日めのスケジュールでこなせなかったのだ。 ツタンカーメンの黄金のマスク、ラムセス二世さまのミイラにご対面! 午後、カイロ空港から飛行機。 11時間のフライトが私を待っている・・・。 |
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また朝4時に目が覚めました。うわあああん。今日でエジプトともサヨナラです。モーニングコールは7時半。うーみゅ。
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結局カイロタワーにはあがれなかったなぁ・・・。朝のナイル、いいです。昼も夜もいいけれど朝のナイルが一番私は好きでした。ベランダに出てると寒いくらいの気温。
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食事を済ませ、精算を済ませ、最後にベランダに出ました。ああ、ナイル。これで見納めになるかも。
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どのホテルもよかったけれどここが一番お湯がたっぷり出ました。トイレの水も一番たっぷり流れたように思います。さすがラムセスヒルトンだね。
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ホテルから大通りを挟んだ向かいにあるカイロ考古学博物館。大通りを挟んだ向こうといっても徒歩では私は無理。信号も横断歩道もないあんなとおり、横切ることは絶対無理〜。バスでよかった・・・。
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中に入るには何度も検査があります。この日は金曜日でイスラム教はお休みの日。観光客だけでなく一般の人もたっくさんいました。
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こじんまりしているように見えるが部屋数は100以上ある。勿論全部見れない。全部見て回るには何日かかるだろう?
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石で作られた像だけかと思っていたが木造もある。これは驚き。それから、目。ガラス玉が入っており、ライトを当てるとはっきりわかる。ただの像ではないのだなー。すごいなー。
一番大きなピラミッドを建設したクフ王の像があった。こりゃちっちゃい!本当にちっちゃい!こんなに小さくていいのかと疑うほど小さい。この人の史上のことはピラミッド以外わかっていないのだけど像自体こんなにちっちゃいとはあたしゃ思ってもみませんでしたわ。
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丸い綺麗な顔が多い中で異色なのがこのイクナトン。今までの宗教、しきたりを排除し新しい宗教、歴史を作ろうとしたファラオ。この人の妻があのネフェルティティである。アマルナ美術と呼ばれ、近い世代のものと比べてもまったく違う顔つき。首都すら変えてしまったのだが、この後にファラオになったのがあのツタンカーメン。かの少年王は首都をまたテーベに戻し宗教もまた元に戻した。彼の史上の功績はこれだけである。この50年ほどあとにあの、あのラムセス二世が出てくるのである。ラムセス二世と50年ほどしか違わないのにこの違い!
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カイロ考古学博物館最古のパピルスは上から3番目の色鮮やかなもの。この頃の彩色は、赤はルビー、白は石灰石、青はトルコ石を削って粉にしていたそう。そりゃ綺麗なはずだわ!そしてなんという豊かさ!
世界最古のパピルスは、イギリスの大英博物館にあるんですって。
いよいよ2階のツタンカーメンの財宝コーナー。びっくり!
私はルクソールでツタンカーメンのお墓に入りましたが本当に小さく狭いものでした。天井もそれほど高くなく、ほかのファラオに比べてよく言えば「質素」。悪く言えば「手抜き」「貧乏」。だからこそ、無名さも手伝って盗掘を免れたのですが。しかしこの財宝ときたら!
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これ、どうやって入れたの?そしてどうやって出したの?
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入れ子のように何重にもなっています。この大きさ。この厳重さ。
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やっと入れ物が終り、中の紹介になります。あの狭さにこれだけのものが・・・何度思い返しても驚きます。
ここでまたアクシデント。ガブリさんの説明そっちのけで後ろの財宝の写真を撮るのに夢中になっていた私、気がつくと迷子になっていました。おおおおおおおお、周りは白人だらけ。あああああああ、同じツアーのMさんも同様だったのか、二人で焦って奥に向かって走りました。うわーん、みんな、どこー!?しかしかなり先まで行ったのですがいません。車椅子の人もいるし、こんなに進んではいないはず。最初のところに戻ってみるとみんながいます。あれー?どうやら横のツタンカーメンの黄金のマスクの部屋に入っていた様子。ここは別チェックのようになっているのです。おおおおお、安心した。
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アヌビス像のガラスを拭く掃除の人。もう開館時間なんですが・・・。
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どの財宝を見てもその精巧さに驚きます。
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小さな像は全部で365体出たのだとか。隣の棚にもいっぱいありました。あの狭い部屋にこれだけ入ってたのか・・・まだ頭から離れません。
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煌びやかなものばかりではなく、チェスみたいな玩具もありました。可愛らしい〜。
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有名な黄金の玉座。うわああああ、今私は目の前に立ってるんだあああああ。ツタンカーメンとアンケセナーメン。
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ツタンカーメンの財宝は2階にあります。手すりから下を覗いてみたらこんな棺がおいてありました。
この後自由時間になり、私達は早速、ミイラを観にいきました。一番近かったんですもーん。別料金を払い、中に入ります。勿論撮影禁止。 中には11体のミイラがありました。セティ一世。これはラムセス二世のお父ちゃん。私の目的はなんといってもラムセス二世!状態は一番綺麗だったように思います。金色の髪も残っていました。金髪だったのか?お?それとも色素が抜けてこうなったのかな?当時かなりの長寿だったラムセス二世、体は水分が抜けてすっかり小さくなっていますが、指先まで綺麗に残っています。ピラミッドを見たくて、アブシンベル大神殿を見たくて、ツタンカーメンのお墓に入りたくて、ラムセス二世に会いたくてエジプトに来た私。これで全ての目標達成です。なんだかうるうるしました。
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じっと立ってるつもりでも人がぶつかってきたり子供が足元を走ったり、全然じっとできません。人、多すぎ〜。ここにいるみんながそう思ってるんだろうな。マスクの内側はこんな感じ。
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なかなか棺に近寄れません。うぇーん。一生懸命写真を撮ろうとするのですが人は多いわガラスの映りこみは多いわで涙出そう。
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背の高い白人のおじちゃんがひょいと私のカメラを取って、高いところから写してくれました。一瞬のことで「盗られた!」と焦った私ですが、ニッコリしてカメラを返してくれました。おじちゃんも私と同じカメラを持ってました。でも写りこみが激しくて何がなんだか。それにフラッシュ禁止なのに至るところでフラッシュばしばし。説明の途中でガブリさんも「エクスキューズミー、ノーフラーッシュ!」といろんなところに向かって何度も叫んでたっけ。自分のお客さん、つまり私達のツアー以外の観光客に向かって、です。
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ああそれにしても写りこみだらけ。ここに田後さんがいたら綺麗に撮ってくれるのに。警備員は常にうろうろ。フラッシュをたいた人のカメラを開けたり、フラッシュをたいた人に注意したり。フィルムカメラで開けられたらもうダメになっちゃうじゃなーい。怖い怖い。私はフラッシュたいてないのに怒られたりもしました。
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ハワード・カーターやスポンサーのカーナヴォン卿は、よくぞこれらを自分のものにしなかったこと。エジプトの財産だと言って、エジプトで管理することを望んだハワード・カーター。ミイラはお墓に戻すよう、そこにずっと置いておくよう遺言したハワード・カーター。よかったね。財宝はここで飾られているけれど、ミイラはちゃんとルクソールにあるからね。黄金のマスクや、装飾品を見ていると涙が出そうになりました。小さい頃からTVや本で見ていたツタンカーメンの財宝。大きくなるに連れてツタンカーメンが無名のファラオだったこと、大きな功績を残さず死んだ少年王だったことがわかってきたけれど、それでもやっぱり私にとってツタンカーメンはエジプトの象徴のひとつ。
カイロ考古学博物館は、もう何年かすると、ツタンカーメンの財宝のみの博物館になります。
今ピラミッドの近くに世界最大級の博物館を建設してるそう。
今のカイロ考古学博物館は世界で3番めか4番めの大きさだそうですが、発掘、出土した財宝や遺物の数は世界一。
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ひとつひとつを手にとって重さを知りたいところだけど、見てるだけでため息がでるくらい、きらきらの黄金。
これで「質素」?これで「貧しい」?これで「貧乏」?
ではラムセス二世は、アメンホテプは、セティ一世は、どれだけの財宝とともに埋葬されたのか!?
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使うためでなく、ミイラとともに眠るよう収められたこの財宝。
あれもこれもそれも。あの狭い空間に、これだけの財宝をびっしりと入れて入口を閉ざしたとき、その人は何を思っただろう?
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ツタンカーメンのお墓の構造。ね、部屋数も少ないし、本当に狭いところなのよ。実際に入った私には本当だと信じられないくらい。
2階から1階を見る。このへんは割りと人が少ない。でもツタンカーメンのところには黒山の人だかりである。
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それにしても、黄金以外は無造作にそのへんに並べられている。並べるというより、単にそこに置いときました、というものが多い。ナンバリングした札がついてるから遺物なんだなと思えるが、そうでなければ私ら素人にはただの石ころに見えるものが多い。でもせめてもうちょっとちゃんと飾ろうよ。
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これは、太陽の船みたいなものなのかな?ひとつしかないけれど。
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左足を前に出した像は、大抵右手にしっかり何かを握っている。握ることにより腕の筋肉を強調し、力強さを表現している。
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英語とアラビア語で書かれているけれどアラビア語のほうがすごく少ない。映画の字幕がアラビア語だったのだけどこれもそうだった。
「あたし帰る、あなたあっち行く」みたいにテニオハがないのか?などとつい考えてしまった。
カイロ考古学博物館のミュージアムショップで、残ったポンドを消費すべく、物色。パピルスを買った。2枚はおみやげ用。嗚呼これで全部終わった。あとは飛行機に乗って帰るだけ。本気で帰りたくないと旦那と言い合った。このまま、ナイル川をアブシンベルまで、いや、白ナイルと青ナイルがぶつかるところまで上っていけたらどんなにいいだろう。そしてゆっくり観光しながら下れたら、どんなにいいだろう。帰りたくない、何度もそう思うくらい、エジプトはよかった。来て、よかった。
バスに戻り、ホテルには寄らなかったけどその近くでガブリさんはバスを降りた。ツアー中ずっと私らの相手をしてくださってありがとうございました。バスは空港へ向かいます。